top of page
企画発表 

  毎年テーマを設定して、企画発表を行っています。

1.「日本の美 伝統と現代」    オーガナイザー 諸岡晴美(京都女子大学)     

<講演内容>

 ・「近代京都における染色産業の技術革新」    …………京都女子大学 青木美保子

 明治期日本は開国とともに産業革命を体験した。なかでも京都の産業界は天皇の東幸とそれに続く東京遷都という逆境のなかで、積極的にそれに取り組んだ。平安時代より連綿と続いてきた染色産業もそのひとつであり、明治初期、写し友禅の発明によって友禅染の着物が効率よく生産できるようになった。さらに明治後期、機械捺染技術が西洋から移植され、もう一つの染色技術革新が遂行された。本発表はこの機械捺染の今昔に注目する。

 

 ・「ファッションデザインにおける日本らしさについて」 ……………京都女子大学 成実 弘至

 日本は近代化の過程のなかで洋装化を推進し、欧米と遜色のないレベルにまで進化した。しかし、その歴史を見ると、ただ一方的に洋服を模倣するのではなく、日本独自の服飾文化を創造しようとする挑戦も数多くなされてきた。和服と洋服におけるデザインはどのように折衷されてきたのか。本発表では服飾デザインにおける日本的表現を見ていくことで、ファッションにおける日本らしさとは何かについて考察する

                                 

2.「環境素材」          オーガナイザー 四衢晋(クラレトレーディング㈱)

<講演内容>

 ・「ポリエステル繊維ケミカルリサイクル技術を活用した繊維リサイクルシステムの展望」 

                                ………日本環境設計株式会社 高尾 正樹

 当社は創業以来、繊維製品を回収・リサイクルし、再度繊維製品に戻す繊維製品のClosed loopの構築を事業として取り組んできた。そのために、リサイクル技術開発と工場の建設運営だけでなく使用済み繊維製品の回収拠点の構築や再生材の使用促進等そのサプライチェーン全体にアプローチした。また、繊維製品に含まれるポリエステル繊維のケミカルリサイクル技術の開発に取り組み本年夏にはパイロットスケール工場の稼働を開始する予定である。本発表ではこれら取り組みについて紹介する。

 

 ・「環境配慮型素材としてのレーヨン繊維」  ………オーミケンシ株式会社 徳田 宏

 

 レーヨン繊維はバイオマスと呼ばれる再生可能な有機資源の木材パルプを原料として、ビスコース法により生産される再生セルロース繊維である。弊社では世界規模で広がる森林破壊の問題や、二酸化炭素の増加による地球温暖化の問題を鑑み、木材以外のバイオマス原料として非木材(草本系)に着目して、非木材を原料としたレーヨン繊維を製造することを試みた。この稿ではレーヨン繊維の環境に対する特徴について説明する。

 ・「バイオポリエステル繊維の展開について」 ………東レ㈱ 寺井 秀徳

 当社は、将来的に枯渇し、持続的発展が不可能な資源である石油に替わって、植物資源からつくるバイオマス由来の合成繊維の開発や事業拡大に取り組んでおり、特に注力している素材が、植物由来ポリエステル繊維である。ポリエステル原料の一部を植物由来化した部分バイオポリエステル繊維は、既に量産販売しているが、原料の全てを植物由来化した100%バイオポリエステル繊維の開発を、世界で初めて成功させ、ウェアの試作も行った。今後、ますます環境配慮素材として注目されるバイオポリエステル繊維の展開について説明する。
 

3.「スマートテキスタイル」      オーガナイザー 上條正義(信州大学)

<講演内容>

 ・「女子大学で取り組んできた導電性繊維/ウェアラブル・プロジェクトのご紹介」

                                  …………奈良女子大学 才脇 直樹

 奈良女子大学では、2000年頃から導電性繊維やそれを活かしたウェアラブルなシステムの研究に取り組んできました。伝統的なウェアラブル研究は、超小型電子機器を身に着けたらどんな使い方ができるか、という切り口でしたが、最近では、より一歩進んだ未来的な技術として、無意識で常時身に着けられる導電性繊維の応用が注目されるようになりました。今回は、我々の研究の歩みをご紹介しつつ、その光と影を考察したいと思います。

 ・「最近のスマートテキスタイルの動向」 

                  ……株式会社クラレ 保城 秀樹(スマートテキスタイル研究会副会長)

 

  一般社団法人繊維学会、日本繊維機械学会、繊維製品消費科学会の各研究会が統合し、スマートテキスタイル研究会が発足された。その経緯と活動の紹介と最近の国内外のスマートテキスタイルの動向、FLEX Japan(日本初フレキシブルハイブリッドエレクトロニクスコンフェレンス)、更に、2017フランクフルトで開催されるテックテキスタイル2017の展示情報をお伝えいたします。

 

 

                                  

研究発表(口頭発表、ポスター発表)

     会員の研究者であればだれでも申込んで発表することができます。

● 口頭発表

 1件15分(発表12分、質疑応答3分)で、研究者の方々が日頃の研究成果を発表します。

 全部で7部門あります。

  ① 材料・染織の文化   ② 染色加工・整理(洗浄・クリ-ニング)

  ③ 構成・衣服製造システム   ④快適性・生理   ⑤ ファッション・心理・色彩

  ⑥ 流通・消費者問題   ⑦技術レポ-ト・製品開発紹介

 

● ポスター発表

 研究成果をポスターボードに掲示します。

 口頭発表と同じ7部門です。

 

 その他、詳細は会告等にてご確認ください。

特別講演

     年次大会の要となる講演です。

 

講演者  尾原 蓉子((一社)ウイメンズ・エンパワメント・イン・ファッション 会長・代表理事)

講演タイトル 「ファッション・ビジネス:創造する未来」

                 ―未来は予測するものではなく、創るもの―

 

 ファッション・ビジネスが苦戦している。消費者の要求が「流行を追うこと」から「自分ならではのライフスタイル作り」に変容していることに、対応出来ていないからだ。デジタル・テクノロジーの急速な進展が、これまでのビジネスモデルをディスラプト(旧来の秩序などを破壊)し新たな形を創造することを可能にしている。誰がそれをやるのか?それは、「現在の仕組み」、「やり方」、を「おかしい」と感じている人すべての人だ。未来を創るチャンスが到来している。

 

イベント

 

年次大会では、日頃の研究成果を発表する「研究発表」をはじめ、日本における先端の研究者を招いての「特別講演」、テーマを設定しての「企画発表」、企業の製品を展示する「企業製品展示」コーナーなど、数々のイベントがあります。

また、1日目の夜には、皆様の交流を深めていただくための「情報交換会」を催しています(要申込み)。

プログラムをチェックしてスケジュールを立て、有意義な二日間をお過ごしください。

 

日本繊維製品消費科学会
日本繊維製品消費科学会
日本繊維製品消費科学会
日本繊維製品消費科学会
企業製品展示

 

長机一脚分のスペースで、企業の製品を展示します。

参加者の質問に答えたり、デモンストレーション、サンプル配布なども行えます。

 

(写真は2016年6月25日 東京家政大学にて)

 

日本繊維製品消費科学会
情報交換会

 

参加者同士で、情報交換していただく場です。

日頃、顔を合わせる機会の少ない遠方の方とも、情報交換できるいい機会です。

開催地ならではの料理やお酒を楽しみながら、リラックスした雰囲気のなか、

参加者同士の交流を深め、次の研究やビジネスにつなげてください

 

(写真は2016年6月25日 東京家政大学)

 

 
 <学生発表部門を併設>
 通常の研究発表とは別に、学部学生による「学生発表」を併設しています。
 大会1日目の午前中の枠で、1件10分(発表8分、質疑応答2分)の発表です。
 日頃の授業や研究の成果を発表する機会として、また発表経験の場として、
 様々な分野の学部学生が参加されています。
 

 

←Excel形式です

bottom of page